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2024.08.26

日本人に特化したAIモデル生成技術

AI画像生成によくある特徴として、西洋系やアジア系の顔は出現しやすいものの日本人らしい顔は作りにくい傾向がありました。

モデルと呼ばれる画像参照ファイルは大規模かつ大量の画像データで学習された上に、服装や髪型、背景や小物などの副次的な要素も引き継ぐことが多く、参照ファイルの精度によって日本人の顔立ちから外れ、雰囲気も日本らしさから遠のく現象となっていました。

ただ最近では、日本人の顔立ちを参考にしたモデルも出現するようになり、加えてAIで生成したような不自然で不気味な印象もなく、リアルな肌感や質感を持つ日本人らしい顔立ちのAI画像を生成することが可能となっています。

ここでは生成手法や技術的な進歩に関して記述いたします。

日本人らしい顔立ちをAIで再現

冒頭にも論じましたが、自然でリアリティのある日本人らしい顔立ちのAI画像を生成することが可能となってきました。

いくつか条件はあるものの再現性は高く、日本国内を代表する企業からWEBで使用するバナーや店頭販促ツール、およびパンフレットやポスターといった印刷物のメインビジュアルを依頼されるケースも増えてきました。

今まではSNSで使用する広告の作成が多かったため、さほど解像度も求められることがなく、レタッチや合成もAIの顔交換技術(IP-Adapter-FaceID)で成立していましたが、メインビジュアルとなると解像度の他にも商品のディティールやモデルの顔自体のクオリティが重要となってきますので、難易度の点で実現が難しい領域となっていました。

しかし、プロカメラマンが所属する撮影スタジオを所有しているため、商品の物撮りや実際の人物モデルの撮影に関しては今まで通り問題なく、実際の撮影データと生成されたAIをどう組み合わせていくか、という部分が課題でした。

実際の撮影データとAI生成した日本人の顔立ちを合成

例えばアパレルや装飾品に関してメインビジュアルを作成する場合、衣服やカバン、時計・貴金属、メガネなどのアイウェアといった物品については実際に撮影する必要があります。

形状やデザインを問わなければ、時計やメガネもAI生成することは比較的容易と言えますが、特定のメーカーや実際にあるブランドの商品となると、AI生成することはかなり難しいと言えます。

広告で使用するほど精度の高いメインビジュアルとなると、実際の撮影データからレタッチや合成を加えていく方が効率的です。

先述した通り、商品に関しては撮影スタジオで実際の撮影を行いつつ、例えばメガネならば、それを装着する人物はAIで生成し、実際撮影された商品データと合成することで、あたかもメガネを装着しているようなビジュアルを仕上げることができます。

日本人の顔立ちを再現する技術的手法

課題だった日本人らしい顔立ちを作成する具体的な手法を紹介します。

AIで画像生成するにはモデルと呼ばれる参照ファイルを使用するのですが、中には日本人に特化したモデルも存在します。

モデルとモデルを組み合わせることをマージと呼びますが、商用利用可のモデルを組み合わせることでオリジナルモデルを制作することができます。

ただこれだけでは日本人らしい顔立ちにはなりません。

実際にはベースとなる実際の日本人画像を用意し、それをオリジナルモデルと掛け合わせ、生成された画像をPhotoshopなどで目鼻立ちを日本人らしく近づけます。

またオリジナルモデルを使用しつつ、顔交換技術や輪郭検出で近づけたい理想の顔立ちに寄せ、さらに肌や目元などをレタッチで追い込む、といった何工程にも渡る作業を行っています。

メインビジュアルで使用する画像に仕上げるまで

クオリティを上げるにはレタッチャーの存在は欠かせません。

ただAIの特性を理解し、AIモデルを実際に駆使しながら作成・加工を行えるレタッチャーは現状少ないです。

更に撮影スタジオと連携して実際の商品画像と合成を行うともなれば、日本国内のプロダクションでも限られる存在とも言えます。

日本人らしい顔立ちのAIモデルを作成できたとしても、それがメインビジュアルで使用されるほど説得力のあるクオリティにならなければ意味がありません。

ディレクターとデザイナーがAI生成の手順を理解し、それを最大限に活用しながらも、本物と見紛うような違和感のない水準まで技術向上を果たしています。

肌のディティールや質感に関しては、SDXLのCheckpointを使用しています。

従来のSDだと若干ですが、肌に光沢や艶が出過ぎていたために不自然な印象を持ちましたが、SDXLで仕上げることで、本当に撮影したような仕上がりを実現することができました。

SDXLの活用についても日本人に特化したオリジナルモデルを独自生成するなどして、クオリティアップへとつなげています。

撮影現場とAI生成現場での連携

実際に撮影するスタジオとAI生成するプロダクションスタジオはリモートでの連携となります。

リモートとはいえ、実際の現場にはAI生成を理解したディレクターが指揮を執っているため、無駄な撮影も非効率的なAI生成が行われることがなく、あらかじめイメージされたビジュアルに近づけていくための作業を、プロダクションとスタジオ間で連携しているということになります。

連携を行う上でもっとも重要なのはレタッチする際の角度と照明です。

商品の映り込みやライティングが生成された日本人のAIモデルとマッチしなければ違和感が出てしまうため、撮影する際にも整合性を取っていく必要が出てきます。

また少しでも角度が違えば、貴金属やアイウェアなど実際に装着しているリアリティが薄れてしまいます。

ディレクター、カメラマン、デザイナーが連携し、それぞれのテクニックを集約させ、細かい調整を重ねているからこそ、実現した合成技術となります。

広告表現でのAI活用

アパレルやジュエリー、下着などの広告物では外国人モデルを起用するケースがあります。

その点、AIモデルは西洋人や外国人モデルを作りやすいこともあって、切り替わりが進んでいるのも現状です。

ただ日本人モデルに関しては再現性が伴わないうえに、日本国内では手配もしやすいという理由からあまりAIに切り替わることもありませんでした。

しかし、前述したように日本人らしい顔立ちのAIモデルを生成できるようになった昨今では実際のモデルではなくAIモデルを起用する企業も増えてくると予想されます。

アパレル関係に限らず、実際の人物を起用する場合は、モデルの使用料と更新料および撮影料は必ず発生してきます。

それがAIモデル生成であれば、低コストに抑えることが可能となってきました。

抑えるだけにとどまらず、クオリティも実際に撮影したものと違和感がないレベルまでに引き上げられ、レタッチテクニックも品質向上に寄与しています。

日本国内の広告市場においては、日本人らしい顔立ちのモデルを使用したビジュアル展開は、今後も続いていくため、コンテンツ生成においてのAI活用技術は益々発展していくことでしょう。

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