AIモデルの画像の作り方を解説
いまや活況を迎えているAI画像生成の業界ですが、AIを用いて画像生成するサービスには、Midjourney、Stable Diffusion、Dall-E 2、Adobe Firefly、DreamStudioとそれぞれに特徴を持った技術があります。
生成の工程にはおおまかに分けて、「テキストを参照する方法」と「画像を参照する方法」の2種類に分けられます。まず「テキストを参照する方法」は、プロンプトと呼ばれる命令文を与えることで、AIが予測して、関連した画像や映像を自動生成する仕組みです。
続いて「画像を参照する方法」では、1枚または複数枚の画像を元にAIが解析して、似たような画像や映像を生成する仕組みです。広告業界においても、このAI生成サービスを活用して、AIモデルを生成。
実際のWebバナーやCMなどに使用する試みが取り入れられており、今後もそうした事例は増えると予想されています。
目次
Midjourney・Stable DiffusionによるAIモデルの活用で広告制作のクオリティアップとコストダウンが実現
広告制作にAI生成サービスを取り入れた、と言っても、実際に広告物を考え出して制作しているのはディレクター・コピーライター・デザイナーといったクリエイティブスタッフになります。
AI生成サービスの特徴として、1枚の架空の画像を作るのは得意でもあっても、クライアントの意見を取り入れて、マーケティング戦略に適した広告物を仕上げるのはまだまだ未熟と言われています。
実際の広告制作の現場では、AIモデル・タレント等の一次生成においてはMidjourneyとStable Diffusionが利用されており、合成やレタッチ、デザインといった二次生成においては、Adobe Fireflyが活用されているケースが多いようです。
ディレクターの意向を踏まえてデザインとして成立させる領域に関しては、AIが苦手とする範囲になります。デザインの素材としてAIモデル画像を1枚仕上げる部分で、クオリティアップとコストダウンを目指す制作会社が増えており、実際の現場ではMidjourneyとStable Diffusionが使われています。
AIモデルの画像生成:Midjourneyでの実際の活用方法
MidjourneyはDiscordへログインすればすぐに使用できるWebサービスとなっており、その手軽さや簡便性が人気を後押ししています。
プロンプトと呼ばれる命令文を打ち込むことで数秒あれば画像を簡単に生成してくれます。実際の広告においても、グラフィックデザインの一部の素材として、Webバナーデザインの背景素材として、あるいはCM制作の絵コンテとして、キャラクターデザインの候補として、様々なシーンにおいてすでに実務の一端を担っています。
現場で採用されている理由として、Midjourneyで画像生成されたものはクオリティが高いことが挙げられます。プロンプト(テキスト)や参照画像をより深い層まで探索・解析してくれるため、ディレクターやデザイナーが考えもしなかった意図せぬ創造性を発揮するケースもあります。
今まではデザインの素材として、ストックフォトサービスから画像を購入するケースもありましたが、Midjourneyではプロのカメラマンが本物のモデルを撮影したようなAIモデル画像も瞬時に生成できるため、モデル撮影費や素材購入費のコストダウンにつなげているのが実際のところです。
AIモデル画像施生成:Stable Diffusionの活用法
Midjourneyと併用しているのがStable Diffusionです。オープンソースとなっているため無料で利用できますが、拡張機能の追加や、より高度な生成手法を繰り返す場合には、ハイスペックマシーンが必要となるため、誰でも簡単に、という訳ではありません。
Checkpointと呼ばれるモデルの参照元を利用して、LoRAと呼ばれる追加学習の機能を加え、ポージング検出や輪郭検出などの拡張機能を活用して、ようやく目指すべき画像を生成することができます。
Midjourneyと比較すると、その導入にはハードルがありますが、フローを確立してしまえば、あとは自動生成を繰り返すだけとなるため、ランニングコストが掛からないのが利点です。
Stable Diffusionを採用している理由として、ポーズ検出、輪郭検出、顔検出に優れている点です。ポーズ検出であれば、1枚の画像からポージングを変更することができます。輪郭検出では、例えば服の色や素材を変えることができます。顔検出を使うと、表情を変えたり、顔そのものを別人に変えたりすることが可能です。
Midjourneyの得意とするのが一次生成とするならば、Stable Diffusionはそれを任意に加工する二次生成に特化したサービスと言えるでしょう。
撮影スタジオにおけるAIモデル・背景CG等の画像生成導入
AI画像生成サービスが普及すれば、実際の撮影やCG制作の仕事は減っていきます。そうした現状がありながらも、撮影スタジオでもAI画像生成を導入するケースがあります。
AI画像生成は架空の画像を生成するのは得意ですが、一次生成や二次生成、およびレタッチや合成、レイアウトをしなければ広告物としては成立しないのが現状です。
AIはあくまで素材制作の一環として扱われており、本物らしさや広告で伝えたい細かいニュアンスまでは再現できません。リアリティを追求したい場合は実際の美術セットや小道具を入れて撮影し、追求しないようなイメージ先行の場合であれば背景をAI画像生成する、そういった切り分けが行われています。
人物そのものが商品として成立する場合、特に芸人の面白さや俳優の演技、アーティストの魅力といったものはAIでは生成できませんので、コンテンツ制作においてはリアルの撮影が必要です。
ECサイト内やWEBバナー等で使用されるAIモデルと撮影
アパレルメーカーやファッション業界においては、すでにAIモデル・タレントの導入が進んでいるケースが散見されます。特にコストがかかっていた外国人モデルのキャスティング費は、Midjourneyの画像生成でクリアになりました。ヘアメイク費もかかりません。
ただ、実際の商品(服・アクセサリー・ジュエリー等)はAI生成ではできないため、実物の撮影が必要となります。ECサイト内で使用される正面・サイド、および簡単なポージングは、Stable Diffusionの拡張機能を利用すればバリエーションの制作が可能になります。すべてのポーズ、すべてのバリエーションを撮影する必要がなくなるため、撮影費のコストカットも可能となっています。
同様に、WEBバナーで使用する広告の撮影においても、シチュエーションにリアリティを求めなければ、ストックフォトを凌駕するクオリティに仕上がる水準となっています。たとえば店舗やオフィスシーンの撮影なども、適したAIモデルや背景CGをAI生成させ、レタッチと合成をするだけで期待する成果物となります。
CMや番組制作といった映像分野においてのAIモデルの活用
映像制作の分野においてもAI生成モデルを採用しているケースもあります。CMに出演するモデルの顔をAIのものと差し替えたり、ミュージックビデオの演出の一部としてAI生成モデルを活用したり、グリーンバック撮影で合成する背景をAIで制作したり、と様々です。
リアリティや鮮度が肝心とされる番組制作ではまだまだ活用事例が少なく、簡単にイメージを作れるものはAIに置き換わり、情報の持つリアルさや実際の臨場感を伝えるコンテンツにおいては、撮影が必要となります。
AIを導入した広告制作と映像制作はAI/ADメイカーズにお任せください
AIの特性を理解し、生成サービスを使い分けられるのがAI/ADメイカーズの強みです。加えて、東京・神田に最先端の設備を揃えた撮影スタジオを有しています。
撮影やライティングのノウハウを駆使して、実際の画像とAI生成素材とのレタッチ合成も得意としています。コピーライター、グラフィックデザイナーも多数在籍し、幅広い媒体での広告制作にAI画像生成を導入しています。
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